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COLUMN

いい会社づくり通信

パソナ・地方創生の取り組み ⑶

2021.12.20岡村 衡一郎

 これまで 2 回にわたり「パソナ・地方創生の取り組み」をお伝えしてきた。
今回は、まとめ号である。
幾度から触れてきたが、パソナは地域問題や課題を解決することを会社の使命としている。
地方創生、首都圏一極集中、仕事の選択のバリエーションの少なさ。
これらの問題解決のための体を入れた取り組みが、淡路島である。

 淡路島での収益は、まだ出ていない。
そんな状況をパソナの社員は笑顔でこう答える。
「まだはじめたばかりですから」。
「新規事業はそんな簡単に利益につながりませんよ」。
「新しいことに挑戦しているのがパソナそのものですから」。

 パソナという会社には、挑戦するというDNA がある。
挑戦しているからパソナが生きているのだ。
挑戦していないパソナはパソナではないのだ。

 5 番目に伺った施設は、淡路島での挑戦の口火をきった「野島スコーラ」だ。
1 階のマルシェ、レストランは地域の方々と共につくりあげてきたものだ。
思い出の小学校が、別の形で、新たな使命をもって活用されていく姿が、淡路に住む方々への信頼につながった。
そして、この場所で活躍できるという先陣を切ったパソナメンバーの自信にもつながったのだろう。

 地域の人たちと組んで何かをしていく。
これは、その地その場所で事業を営んでいく方々にとって共通テーマである。
地域の観光資源を掘り起こして、宿泊客にお伝えしていく。
このアクションは、どのホテル・旅館にとっても命題であるだろう。
ぜひ体験した生の声を伝えていってほしい。
地域で広めのハードを持つ優位性やサービスの質の良さも地域活性化の武器として生かしてほしい。

 淡路島地方創生体験ツアーの締めくくりは、住宅マンション、オフィス、保育園が一体となった施設であった。
オフィスの上に住み、子どもをオフィス内にある保育園に。
通勤時間ゼロ、子どもは親の働く姿がみえる。
21 世紀を象徴するようなパッケージングであり、働き方であるように感じた。
加えて、自動車はシェア型で、パソナスタッフなら誰でも無料で使える。
通勤時間の問題や育児施設のとの兼ね合いで仕事に妥協することなく、働ける環境があった。

 ホテル内の元飲食店を改装したオフィスの見学から、ワーケーション施設、公園内アトラクション「ゴジラ」、パソナ直営レストランと演劇ホール、地方創生の一号店、野島小学校あとの「野島スコーラ」、住宅マンション、オフィス、保育園が一体となった施設。
これらの六つの施設を見学させていただいて分かったことを集約していくと次のようになる。
Ⅰ. 使命に基づく活動だから発展的に続く
Ⅱ.ストックのフロー化がキー
Ⅲ.もう一つの活性化策を併せ持つ企業のけん引

 ⅠとⅡに関しては、触れてきた通りである。
Ⅲのパソナならではが、淡島地方創生のもう一つの側面である。
雇用を 1 万人起こしていく。
全国の企業の総務人事のブレーンとして、淡路島から業務効率アップを支えていく。
そのためのオフィスワークでの仕事を提供できる会社がパソナなのだ。
観光としての淡路島、そして、どの場所からでも仕事が可能であることの証明。
パソナならではのハイブリットな取り組みが淡路なのだ。

【HOTERES「サービス・イノベーション 48手-Part2 237」2021.9.17】