現場レポート コロナ渦の現実に立ち向かう人の声
2021.07.12岡村 衡一郎
私たちスコラ・コンサルトでは、コロナ渦の現実に立ち向かう人の声を集めて、小冊子にまとめています。
前々回から数回に分 けて、一部の声を紹介しています。
前提が変われば取り組み方も変わる。
現実に立ち向かっていく際のヒントとなれば幸いです。
なお、小冊子をご希望の方は、下記、メールアドレスにご連絡く ださい。
➡okamura-kouichiro@scholar.co.jp
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28「あいまいだったものをはっきりと示してくれる」 サービス業 経営者
異常時の戦いを共にしてくれる七人の侍がはっきりした。
それに、今までは「?」と思っていた人から活躍する人が出てきてくれた。
この状況は、今まで、あいまいだったものを、はっきりと示してくれる機会になっています。
共に前を向いて戦い ます。
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29「オール〇〇社で動けている」製造業 役員
営業部門は納期に関する客先説明、技術部門は在宅勤務での設計作業、生産部門は協力企業の操業維持に向けてできる限りの人数で対応など、オール〇〇社で動いている と実感しています。
これはそれぞれがピンチを目の当たりにし、自然に動き出したためだと思っています。
在宅勤務中心となり、部長・課長が担当者とWEBで朝晩連絡を取るなど、今までとは違った方法でコミュニケーションをしなければならなくなりました。
今回の騒動で管理職の意識は明らかに変わってきています。
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あいまいだったものがはっきりしてくるのも、今です。
それはコトだけでなくヒトにもあてはまります。
サービス業の経営者は、組織図で見えにくくなっていた新のエースが見えてきたようです。
分業は変化と、最も相性が悪いシステムだと、私は考えています。
互いの取り組みが見えにくく、全体で向かう目的や目標よりも、分けられたユニットの目標が優先されがちになっていくからです。
29で取り上げさせていただいた役員の方は、お客さま接点に向けて、皆の動きを束ねていくための責任を担っているのでしょう。
だから一体感が増しているのです。
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38「非常に強力な助っ人の加入です」サービス業 人事
これから活動をもっと強力に進めていくのに、仲間が要る! と思って、他拠点の人を召喚しました。
今まで物理的距離が制限になると思っていましたが、テレワークだから、関係ないなと。
非常に強力な助っ人の加入です。
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組織図は最低限度の役割が規定されている。
このように考えることができれば、組織はダイナミックな生命体になっていくものです。
サービス業の人事の方は、リモートの利点を生かして、地理的制約を超えたチームづくりを行なっています。
その仕事に適した人材を変幻自在に集めて取り組むという動きが広がっています。
3人の事例は、今までと違うやり方で、目の前の状況に立ち向かっています。
状況が変われば取り組み方も変える。
この原則は忘れられがちです。
変わった状況に、今までの体制で臨むのではなく、新しいやり方で臨む。
新しいことには新しいやり方もワンセットで考えて取り組んでいるからこそ、続いていくものだと思います。
【HOTERES「サービス・イノベーション 48手-Part2 187」2020.8.21】