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COLUMN

いい会社づくり通信

二人に一人以上との仕合わせが成長させてくれる仕事をつくる

2019.06.17岡村 衡一郎

 幸せの語源は仕合わせです。
「し」は「する」の活用形で、〇〇するという行為を指します。
二つを行為が合わさるのが幸せの意味合いです。
仕事においては、買ってうれしい、売れてうれしい、二つの行為の合わさりと言えるでしょう。
しかし、売ると買うは根底では対立しやすいものです。
売り手は高く売りたい。
買い手は安く買いたい。
両者の間にある溝を埋めるための努力がマーケティングでありマネジメントです。

 お客さまの欲求を知り、その人にぴったりだと思える商品の価値/価格をつめていく。
マーケティングは、ターゲットをマークして動かす操作的なものではありません。
お客さまに思いをはせて、かつ、自分たちの利益にもつながるように、本来矛盾するところを挑戦的な仕事で解消していくのがマネジメントです。
管理はほんの一部の仕事にすぎません。

 商品を必要とする人との仕合わせが、どの位の人とできたか。
市場から考える貢献の尺度に、マーケットシェアがあります。
お客さまと自分たちの一致の証しとしてのシェアアップを目指す実践は、自分たちの変化成長を支えてくれます。
市場からの支持を高めていく行為は、ライバルとの戦いという側面もありまずが、本質的には、今までの自分たちとの戦いなのです。
同じところにとどまってしまうことや自分たちの好き嫌いが先行してお客さまをえり好みしていたら到達できないからです。

 シェアには、二人に一人の支持を超える 55%、三人に一人を超える 40%、四人に一人を超える 26%があります。
26%を獲得できれば、地域一番店の仲間入りですから、自分たちの財産と言えるコア単品は、四人に一人以上の支持を得ていることになります。
二人に一人以上の支持を目指す過程は、お客さま思考を身に付け、お客さまのために一丸になれる企業へと変わるプロセスでもあります。

 トヨタ自動車の普通自動車のシェア 40%は、より多くのお客さまの車に対する欲求を満たしてきた、これからも満たしていこうという取り組みの結果です。
徹底的な改善という先代からのタスキは、引き継がれ、世界中のすべての自動車メーカーとの比較を徹底的に行なっています。
「仕事=作業+改善+変化」という公式を、みんなの下敷きに世界一を狙う仕事をしているから成長し続けていくのです。

 これは大企業だけのものではありません。
地域や商品を限定して事業をしている中堅中小企業の中にも多数の事例があります。
一例を紹介すると、名古屋の地場商圏で、三人に一人以上の支持を獲得している松屋コーヒー本店には、コーヒー抽出器具の松屋式ドリップという世界中にファンを持つコア中のコア単品があります。
そのコア単品を核に、ほとんどのお客さまの欲求を受け入れるレギュラーコーヒーがあります。
そして原点回帰の意味を込めて、「松屋ドリップ教室」を全社員で広めていくために毎日、どこかで開催しているのです。

 お客さまに向かって変化するための、二人に一人以上との仕合わせをつくりにいく取り組みが、本来のマーケティングとマネジメントです。
商品を必要とするだろうお客さまを知り、合わせていく実践が自分たちの変化成長を支えます。

【HOTERES「サービス・イノベーション 48手-Part2 090」2018.6.1】