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COLUMN

いい会社づくり通信

あなたの一言が会社を変える

2019.01.07岡村 衡一郎

 物静かな雰囲気を何とかしようと「言って聞いてつなぐ和をつくる会」の立ち上げを長屋部長はかってでた。
あなたの一言が会社を変える。
社内の数十カ所に掲示した、
場への参加を促すポスターである。
背景に会社をよくしていくために自分が変わるとの決心がある。
長屋部長は今まで部門長に任せてきた人材育成を自分がリードすると決めたのだ。

 今のあなたにはやりがいや満足感がありますか。
会社に来てただ時間が過ぎるのをまっていませんか。
長屋部長は若手社員に直球で問題提起を行なう。
いままで外部研修に行かせてみたり、勉強会を企画したりと手を打ってきた。
効果は数日間続くが、もとの雰囲気に戻っていく。
外からの刺激だけでなく、内からの活性化が真に必要だと考え直した故の一手である。

 ありのままに今感じていることを発言するのが学びのはじまり。
言うこと聞くことを通じて徐々に若手社員の意見も固まっていくだろう。
言ってつないで和をつくる会の初期の目的をここに定めた。
会を通じて、ささやかにでも固まった意見を仕事の目標に変換する。
長屋部長は、ねばり強く相手の意見を聞き、否定せず相手に乗っかって次の一手を考えている。
若手社員:「給料を上げてほしい」
長屋部長:「そのために何をしようか」
若手社員:「休みを増やしたい」
長屋部長:「ここまでやってくれれば、あと 10 日、会社として休みを増やせるよ」
若手社員:「車がほしい」
長屋部長:「いいね。どんな車?月々何万円貯金するの?」

 会は次回で第 6 回目になる。
今日の目標を宣言して仕事に入るようになった谷川さん。
日々の気づきを日報でまとめ次に生かすようになった林さん。
少しずつ変化が生まれている。
長屋部長の愛が変化をもたらしているのだ。
目標を達成するという習慣を十分に持たないまま社会に出てきた後輩に目標達成の大切さを分かってほしいという先輩としての愛である。

 人づくりの責任は私が担う。長屋部長のように他部門の人におせっかいをやくのが当たり前になったら会社はますます強くなる。
長屋部長が仕掛ける「言って聞いてつなぐ和をつくる会」は、自分で目標を立てて臨む習慣を根付かせる会社の財産になるだ
ろう。

【HOTERES「サービス・イノベーション 48手-Part2 068」2017.12.1】