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変革事例

地場ビルダーの棟数増に役立つ 物林・北海道事業所の「2DAYあんちゃん」

 木材と緑の専門商社、物林株式会社の北海道事業所メンバーは、「このままではまずい」と頭を抱えていました。
メイン商材のプレカット(住宅の柱などの木組み)を継続的に取引してくれている工務店に価格で割って入ってくるライバルに、対策が打てていなかったからです。
ライバルの大型設備との差はすぐには埋めがたく、ミドル層を中心に話し合いを始めてみたものの、そんなに簡単に手が打てる訳もありませんでした。

 頭をまっさらにしてこの状況を突破できるアイディアを考えるために、材料を使ってくれる工務店さんが、本当に困っている内なる声を見つけるために、売り込みをいったんやめ、2週間後に現場情報を持って集まることにしました。

 営業活動をしたのでは相手をまっさらに見るのが難しくなるからと、あえて営業活動ではなく、観察活動としたのです。

 集めてきた情報を持ち寄り、あれこれと検討を重ね、工務店さんが最も嫌がるのは、工期の遅れであると行き着きました。
前々から頭では分かっていたものの、解決策を深く考えずに過ごしてきた相手の困りごとです。
「うちから買っていただければ、工期の遅れは防げます」。
このセリフを言うと覚悟を決め、対策を掘っていくために対話をはじめました。

 雨の日が続けばその分だけ遅れる。
最短で屋根がかけられれば工期の遅れは防ぐことができるはず。
検討開始から十数時間が過ぎた頃、ハウスメーカー出身の阿部さんのアイディアが、簡単に示せなかった対策へ突破口を拓きました。
「大手ハウスメーカーともに互角に戦っていける地元の工務店をつくりたい」、飲み会でビール片手に話していたセリフが、少し具体的になった瞬間でもありました。

 屋根をかけるまでの工程を早めれば悪天候による工期の遅れを防げる。
このことは、材料販売に焦点があたっている状態では、おもいつけるようでおもいつけなかった内容であったと言えます。
彼らのまわりに大工さんのネットワークを持っているのも、目的意識がなければ日常にある風景で財産であるという認識にはなりません。

 「うちに頼んでもらえれば、最短で屋根をかけるサポートができます」。
これにつけた商品名は、「2DAYあんちゃん」。
材料と一緒に大工さんも行き、屋根までの工程を最短で行う。
お客様のかゆいところに手が届く「一品」です。
この「一品」は、価格ダウンの要求を回避させていきます。
そして、余分に人を抱えていない中堅ビルダーのお客様は、スムーズに次の仕事へ取りかかれ、お客様への売りに向ける時間の充足に役立っています。

 商品を売るというスタンスから価値を提供する仕事へ、物林が目指す「機能を持った商社へ」というビジョンを、若手メンバーのアイディアで形にした「一品」が、「2DAYあんちゃん」です。

 何かを生み出すことは、同時に次の課題に着目することでもあります。

 現場の段取りがずれると工期の短縮にはつながらなくなるという問題をどう解決していくか。
効率アップの支援の次に必要な工務店の売りをつくる商品をどうつくるか。
これらの課題に彼らは正面から取り組んでいます。
物販から一歩進み、新たな価値をつくることができた「2DAYあんちゃん」は、メンバーの自信につながっています。
この自信は、次の課題を創出させ、何かを変え、解決していこうとする流れをつくり出しているのです。