03-5420-6251

ご相談窓口/9:30〜18:00

COLUMN

いい会社づくり通信

社会課題解決に取り組む連合体 広島アップサイクルプロジェクト

2022.02.28岡村 衡一郎

 どの企業も社会の一員である。
社会の大きな課題の一つ、温暖化対策に向けて動き出す必要があるだろう。
身近な取り組みでは再生エネルギー利用やゼロミッションへ複数年かけて向かう、などが実践されている。
母体の地球によいことをしていかなければ経済活動自体が成り立ちにくくなるだろうという予測がある今、できることから着手していく必要がある。

 本コラムでは、広島県の地場企業が組んで社会問題解決に取り組もうと、はじまった「広島アップサイクルファクトリー」を紹介したいと思う。
これからの企業活動の一つのモデル、社会課題解決に連合で向かう形が参考なると感じるからである。
彼らは「もったいないを宝物に」を軸に新たな価値づくりに取り組むと同時に、教え合って成長していくことを大切にしている。

【資料 1】は 10 月 31 日広島県の地場企業、岩瀬商店、マリンスター、勝矢和裁の 3 社が組んで行なったアップサイクルマルシェの案内チラシである。
3 社3 様の社会問題解決への商品アプローチである。
岩瀬商店は、お気に入りの服の染め直しを、マリンスターは広島では敬遠されやすい大穴子の試食を、勝矢和裁は、タンスに眠る着物を和服はもちろん洋服の上からも着られるコートとしての提案を行なった。

 岩瀬商店の固有技能は「染め」である。
まだまだ使えるのに、お気に入りなのに、シミや色あせで使えなくなった衣服に、新たな染色で新品に近い形生まれ変わらせる。
マリンスターの固有技術は昔ならでは手を抜かない「水産物加工製法」である。
中規格を超える穴子のおいしさも当然引き出せる。
(穴子について補足:以前は瀬戸内で取れていた中サイズ以下が主流であった。
漁場が変わった今、大きな穴子もとれるが広島県の人にとってはなじみがない)。
勝矢和裁の固有技術は「手縫い仕立て」である。
和装に用いられる素材を新たな価値に変える。

 3 社に共通するのは、放っておいたら資源ではなくなってしまうものを、手を加えて新たな価値に生まれ変わらせるアクションである。
温暖化対策に向けて動き出すささやかな取り組みかもしれないが、業種を超えてテストマーケティングをかねて行なったイベントに来られたお客さまの反応は上々であった。
〇〇をどうしてもほしい、という生活背景ではない今、ちゃんとしているところから、生活が豊かになるもの、気づきになるものを購入したいということの現れである。

【HOTERES「サービス・イノベーション 48手-Part2 252」2022.1.21】