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COLUMN

いい会社づくり通信

なくす・たばねる・ばらす 効率化の三つのキーワード⑴

2021.12.01岡村 衡一郎

 とある会社の物流部門で業務効率アップについての対策会議を定期的に開催している。
どうだ、こうだと話し合いを繰り返し行なっている。
しかし解決策は見えてこないし、なかなか前に進まない。
やっと、4 回目に結論が跳ねた。
問題が解決しているイメージが見えてきた。
なぜなら、根本から仕事の進め方を変える、対処療法的ではないもの。
かつ、お金をかけないでできる方法を思いついたからである。

 会議は、仕入れ物流部門の 30 代現場リーダー数人と「どうしたら効率があげられるのか」をテーマに行なっている。
今までは、営業からの単純問い合わせ(商品が届きますかなど)をいかに減らすかに焦点をあてて、担当者別の問合せ一覧表をつくってみたり、一日何件の問い合わせがあるのかを数えて種類分けをして、対応策を考えたりみたり。
対策を打ってはきたものの、営業からの問い合わせが微減という結果に終わっていた。

 営業からの問い合わせは、彼らの仕事を中断させてしまう。
しかし大手物流会社さんのようなシステムで問題を解決できるわけではない。
今、どこに何があるのかを、注文コードを入力すればわかるようなシステムを持つには高すぎる。
万を超える取り扱いアイテム、発送先が 50カ所以上、日々の注文が数百という状況。
すべてを一覧表にして、営業マンに渡していくもの現実的ではない。

 電話に対する対処という方法ではなく、別の方法が、彼らの問題解決には必要だった。
そこで、以前にきいた改善のスペシャリティスト(レベルでいえばオリンピックの金メダルを複数持っているレベル)の言葉を参考にした。
スペシャリストは、効率化のキー概念は「なくす」「たばねる」「ばらす」。
この三つ以外に方法はない。
どれかを選択し、やってみたら、次の方法に進める。
ということを教えてくれていた。

 彼らと三つのキー概念をもとに対策を考え直した。
「問合せはなくせるのか」。
この質問に対する、今日段階での答えは「なくせない」である。
6 名の担当者に平均 18 件。
電話をかけてくる営業マンにとっては急ぎだから、答えざるを得ないし、品目ごとの担当者は分かれている。
誰がどの担当者なのかを覚えている人も少なく、話しかけやすい担当者に電話をかけてしまうものである。

 ここで一番に考えなければならないのは「なくす」だが、今それはできない。
システム投資は 2 年後である。
では、次のキーワードの「たばねる」に焦点をあてていこう。
「たばねる」は一カ所に集中させていくやり方になる。
今彼らが選択しているかどうかは別にして、「ばらす」を、効率を上げるという視点が薄いままに行なっている状態だと言えるだろう。
なぜなら担当者がすべてをやるという業務のルールが背景にあるからだ。

 結果、仕事が切れることによるロスに目が向いていなかった。
一本の電話がかかってくることに対する処理の時間は、5 分以内のものが多い。
しかし問題なのはその 5 分間が今、行なっている業務を中断させてしまうことである。
中断したものを前のリズムに、頭の使い方に戻すのに時間がかかる。
ここに見えないムダが相当な発生している。
次回に続く。

【HOTERES「サービス・イノベーション 48手-Part2 228」2021.7.9】